妊活スタート
コロナが流行って3年目。年齢的にも30歳で、ぼちぼちコロナが怖いなんて言ってられないので、普段通院している婦人科で妊活をスタートしたいことを伝え、ピルをやめました。しかし、なかなか生理が自然にくることはなかったため、クロミッドという排卵誘発剤を服用しましたが、特に反応はなし。半年経過を見て、大きな大学病院へ移ることになりました。

知識がついた今思えば、生理がこないということは、卵胞が成長していないということ。そんな状態で排卵誘発剤を飲んでもそりゃ反応はないよねと思います(笑)
原因を調べる
子宮卵管造影検査
これは、排卵した際に卵管に詰まりがないかどうかを調べる検査で、卵管が詰まっていてうまく排卵できない人もいるため、自分の卵管の疎通性と子宮内腔の形状を確認してもらいます。私は、幸い異常はありませんでした。妊活がなかなか進まない人は卵管が詰まっていることもあるそうなので、とりあえず、検査を受けておくことをおすすめします。この検査は、カテーテルを入れるため、検査後は多少出血がありますが、痛みなどはなく、時期におさまってくるので心配ありません。検査後は「しばらくナプキンを着用していてくださいね」という案内もありますのでご安心ください。
精子の検査
精子の運動率が低かったり、精子の割合が低かったりしても妊娠しづらい原因になります。旦那さんの友人は治療でなんとか改善でき、体外受精ができたそうなので、完全にあきらめなくてもよいかと思います。食生活やメンタルの状態でも精子の元気さは変わってくるようです。私の旦那さんの場合、幸い問題ありませんでした。
血液検査
貧血は改善していたので当時は「12.7」と正常値。しかし、インスリンの抵抗性が高いことがわかりました。卵胞を確認してもらうと小さな卵がたくさんある状態「多嚢胞性卵胞症候群」だったのです。
多嚢胞性卵胞症候群の対抗策①~ホルモン治療編~
卵胞が上手く育たたない原因の一つとして、女性ホルモンが上手く作用していないことが挙げられます。卵胞が上手く育つためには卵の質も影響してくるのですが(これは後の記事で詳しく)女性ホルモンを人工的に投与することによって、卵胞を成長させてあげることができます。そして、私の場合自然妊娠を望んでいるため、微量のホルモン注射を打ちながら、2,3日に1回病院で診察を受け、卵胞の大きさや子宮内膜の厚さをチェックするというホルモン治療をすることになりました。
ホルモン治療「投与量の単位」
使用したホルモン注射は「ゴナールエフ皮下注ペン900」というもので、これは900入っているということを示しています。そして、注射は投与量というのが自分で設定できるようになっていて、先生から「今回は〇日分を●単位で打ってね」と指示があります。投与量が多すぎると一気に卵がたくさん育ってしまい、「リセット」しなければならないことがあります。多児妊娠を避けるためです。2,3個が大きくなる分にはまだ大丈夫なのですが、4つ以上になるとリセット。私の場合は、50単位からスタートしました。
注射の仕方

注射…、私の天敵です…(笑)
注射というと、「病院で打ってもらうのかな~それなら我慢すればなんとか~」と思っていたのですが…自分で打ちます(涙)アニメとかで自分に打ってるシーンとかたまにあるじゃないですか!実際にあんな感じでお腹に打つ感じ(笑)私は、針がめちゃくちゃ苦手なので、かなり深呼吸が必要でした…。最初の1回目は、看護師さんに付き添ってもらって、打ち方を見てもらえるので安心してください。詳しいやり方の動画もスマホでいつでも見られます。
打つ場所は下腹部で、毎日打つので左側を打ったら、次の日は右側といった感じで打ちます。針の長さは4mmくらいなので、短い方みたいですね!私は針が怖いので手がすごく震えていました(笑)

これができないと前に進めないし、次に進めない…打つんだ…打つんだ私…
と言い聞かせながら、3回深呼吸をして、意を決して「ふんっ」と打ちました。

打てた~…!やった…私、やり遂げたよ…!
と心の中でつぶやきながら、1週間は相変わらず打つ手が震えてました(笑)上手く打てると血が出ないのですが、場所がよくないと血が出ます(笑)血が内部に多少出るので、少しだけ内出血することもありますが、すぐに治るのでご安心を!はじめは5分かかってましたが、慣れたら1分くらいでできるようになるので大丈夫ですよ!
ホルモン治療「自然妊娠と人工授精と体外受精による投与量の違い」
ホルモン注射の投与量はどのような妊娠を望むかによって、大きく異なってきます。
①自然妊娠や人工授精の場合…少ない投与量を何度も試し大きくなる1個を育てていく
②体外受精の場合…多めに投与して卵をたくさん育てて針を入れて採卵する
ここで人工授精と体外受精の違いについて
人工授精とは
精子を洗浄し、元気なものを選別してカテーテルで子宮内へ注入し、卵子と精子が体内で自然妊娠するよう促す方法。
体外受精とは
卵子を採卵し、精子と体外で受精させ、シャーレや培養液内で受精卵(胚)を人工的に培養して子宮に戻し、妊娠を促す方法。旦那さんの精子があまり元気がないパターンの人は、元気な精子を選別する人工授精を選択した方がよいこともあります。食事や生活習慣の改善で精子の質は改善されることもあります。
自然妊娠を望む場合
私の希望は、自然妊娠なので、卵巣にたくさんある卵の一つに大きくなれという指令を出さなければならないすごく難しい方法の一つです。とりあえず、「生理から何日でどれくらい育ったのかを確かめる必要がある」ため、「自然に生理がくるのを待つ」か、「生理を起こさせる」必要があります。
私は、自然に卵が育ちづらいため、生理がなかなかこないことから、「プレマリン+ルトラールを毎朝夕食後に1錠ずつ2週間」飲み、疑似的な高温期のようなものを作り、生理を起こさせました。これが「リセット」と呼ばれます。すると、中途半端にたくさん育っていた卵たちは、通常通りであれば一度消えて次の卵予備軍たちが生理と同時に育ち始めるのでそれを観察していきます。
卵が育つまでの理想の流れ
一番良い流れとしては
生理1週間⇒1週間後(生理が終わった日から)に排卵⇒2週間の高温期
これが一般的な28日周期の人の流れであり、1か月に1度生理がくる流れになります。排卵までに時間かかればかかるほど、35日周期、42日周期など、あなたは「何日周期ですね」みたいなことがわかってきます。私は、自然に生理がこないので、もはや何日周期かなんてわかりませんでした(笑)
投与量について
私の場合は
生理終了から1週間後…10mm
1週間後…変化なし 小さな卵がたくさんある状態
ということで、50単位からスタート。2,3日に1回様子を見てもらっていましたが、あまり大きな変化がなかったため、1週間ごとに診察する流れになりました。毎回「育っている卵があるかどうか」と「子宮内膜の厚さ」をチェックしてもらうのですが、卵の大きさに変化がない場合や内膜が薄い場合、投与量を上げていきます。内膜の厚さを見るのは薄すぎると受精卵になった際に着床しづらくなってしまうからです。通常は、卵が育つのと同時に内膜を厚くなっていきます。
理想…卵胞18mm以上 内膜8mm以上
ホルモン注射の体験談
私が大きな病院へ通うようになり、一番初めの治療の流れについて参考にまとめてみました。
2023年9月13日~9月27日 プレマリン+ルトラールを2週間服用
2023年10月1日~10月7日 生理
10月13日 卵管造影検査 異常なし
10月20日 ゴナールエフ50 投与開始(約2週間)
11月2日 排卵誘発剤 投与
11月3日~4日 排卵
11月5日~11月17日 高温期
11月18日~11月24日 生理
1か月に1回生理がくる=約28日周期の方が平均で、私の場合は薬を使ってですが、この時は、48日周期ということになりました。

かなり少量の薬ではありますが、使っても普通の方より20日間も長かったです。
あまり長すぎると生理のときに出る出血=子宮内膜なので、この子宮内膜が古くなりすぎてしまってあまり良くありません。そのため、1か月半~2か月ほど頑張ってみてもなかなか排卵が望めない場合は、リセットした方がよいといわれています。
大きな病院あるある~曜日によって先生が違う~
大きな病院なので、受診する曜日毎に先生が違うのが難点でした。運よく同じ先生だった場合は、そこまで説明しなくてもよいのですが、違う先生になれば、また再度状況説明しなければならないのが大変で、私の場合、偶然変わった先生の提案があまり良くなく、リセットした例が以下次の週です。
11月18日~11月24日 生理
11月24日~11月30日 ゴナールエフ50単位(7日間) (11月30日の検診では卵胞は10.5)
12月1日~12月5日 ゴナールエフ75単位(5日間) (12月6日の検診ではまだ11.5)
12月6日~12月10日 ゴナールエフ100単位(5日間) (12月11日の検診で4つ大きく育ってしまう)
12月11日~12月25日 ルトラール+プレマリン 14日間服用+メトホルミン塩酸塩錠250mg
12月28日~1月3日 生理
偶然変わった先生に「育つまでに時間がかかりすぎると子宮内膜や卵胞の質が悪くなる」という理由から、私にしては多めの量を投与(100単位)したところ、案の定卵が育ちすぎてしまいリセットせざるを得ない状況になってしまいました。そのリセット時に対応してくれた先生がまた別の先生で、その方はとても丁寧に説明してくださる親切な方でした。そこで、提案してくださったのが「メトホルミンを服用する」ということでした。
メトホルミン服用後の様子
血液検査の結果を見て多嚢胞性卵胞症候群の人は「インスリンの抵抗性が高いからこれを下げるために糖尿病の患者さんが使う薬(私は弱めのもの)を服用することでインスリンの抵抗性を下げれば、卵の育ちが前よりも良くなるはず」ということで、メトホルミンを飲み続けることになりました。結果をお伝えすると、約1年間服用しました。(1年後に検査をお願いしたら抵抗性がなくなっていたため服用をやめることができました)飲み続けて効果が表れ始めるのに2,3か月はかかると思うといわれていて、以前よりホルモン注射で微量の量でも育ちやすくなりました。しかし、それは一時的なものでした。服用していた一年間は育ちが早くても49日周期。結果は以下になります。
2023年12月28日~ 67日
2024年3月4日~ 61日
2024年5月4日~ 76日
2024年7月19日~ 59日
2024年9月16日~ 49日
2024年11月4日~ 74日
2024年は、5,6回ほどしか挑戦することもできませんでした。しかし、1年ほど様子を見て改善が見込めない場合はステップアップを提案されます。体外受精です。私の場合は、まだそんなに挑戦すらできていないのに、ステップアップをするのは自分の中で納得いきませんでした。
これが、私の経験したはじめの不妊治療の体験談です。そして、自分でも多嚢胞性卵胞症候群について調べるようになり、ホルモン治療をやめることにしました。
次は、「体外受精をやめて別の治療法を探した理由」についてお話したいと思います。
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